外脛骨障害とは?足の内側の出っ張りや痛みの原因・改善方法を解説
「足の内側に、ぽっこりと出っ張った骨がある」
「歩いていると、くるぶしの下あたりが痛くなる」
「お気に入りの靴を履くと、足の内側が当たって痛い…」
このようなお悩みはありませんか?
足の内側にある骨の出っ張りや痛みは、単なる靴擦れや足の疲れだと思ってしまいがちです。しかし、その原因は「外脛骨障害(がいけいこつしょうがい)」かもしれません。
外脛骨障害は、足の内側に生まれつき存在する余分な骨が関係して起こる症状です。普段は痛みがなくても、歩き方や運動、靴による圧迫などをきっかけに、痛みが出ることがあります。
特に、扁平足傾向がある方や、足の内側に負担がかかりやすい方は注意が必要です。
今回は、外脛骨障害の原因や症状、なりやすい人の特徴から、日常生活で気をつけたいこと、足の負担を減らすためのケア方法まで詳しくご紹介します。
「この出っ張りは何だろう?」「歩くと痛いけれど、どうしたらいいの?」と気になっている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
外脛骨障害とは?足の内側にある骨の出っ張りが痛む原因
外脛骨障害とは、足の内側にある「外脛骨」という余分な骨の周辺に痛みが生じる状態です。
外脛骨は、医学的には「副骨(ふくこつ)」と呼ばれる骨の一種で、生まれつき存在するものです。
本来、足の内側には舟状骨(しゅうじょうこつ)という骨があります。外脛骨は、その舟状骨の内側に位置しており、内くるぶしの少し下、土踏まずの上あたりに出っ張りとして触れることがあります。
実は、外脛骨があること自体は病気ではありません。
外脛骨は約15%前後の人に見られるとされており、その多くは痛みなどの症状がなく、日常生活にも支障はありません。
ところが、外脛骨の周囲に繰り返し負担がかかったり、筋肉や腱に引っ張られる力が加わったりすると、炎症や痛みが起こることがあります。
このように、外脛骨そのものが存在するだけではなく、痛みを伴う状態を「有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)」と呼びます。
つまり、足の内側に骨の出っ張りがあっても、必ずしも治療が必要なわけではありません。大切なのは、出っ張りの有無だけでなく、痛みや炎症が起きているかどうかです。
外脛骨障害でよく見られる5つの症状
外脛骨障害では、足の内側を中心にさまざまな症状が現れます。
次のような症状に心当たりはありませんか?
足の内側にぽっこりとした出っ張りがある
外脛骨障害の代表的な特徴が、足の内側にある骨の出っ張りです。
内くるぶしの少し下から土踏まずの上あたりに、左右どちらか、または両方にぽっこりとした膨らみが見られることがあります。
触ると硬く、靴や靴下が当たると違和感を覚える方もいます。
歩くと足の内側が痛む
歩行時には、体重が足にかかるだけでなく、足のアーチを支える筋肉や腱も働いています。
外脛骨の周囲に負担がかかっていると、歩くたびに痛みが出たり、長時間歩いた後に痛みが強くなったりすることがあります。
特に、買い物や旅行などで普段より長く歩いた日に痛みを感じる場合は注意しましょう。
靴を履くと出っ張りが当たって痛い
外脛骨が出っ張っていると、靴の内側に接触しやすくなります。
特に、幅の狭い靴や硬い素材の靴、足の内側を圧迫するデザインの靴では、患部に刺激が加わりやすくなります。
「裸足だとそれほど気にならないのに、靴を履くと痛い」という方も少なくありません。
運動後に痛みや腫れが出る
ランニングやウォーキング、ジャンプなど、足に繰り返し負荷がかかる運動によって症状が強くなることがあります。
運動中だけでなく、運動が終わった後にズキズキと痛んだり、出っ張りの周囲に腫れや熱感が出たりすることもあります。
扁平足になっている、または土踏まずが低くなっている
外脛骨障害は、扁平足と関係することがあります。
足の内側には、歩行時の衝撃を吸収する「内側縦アーチ」、いわゆる土踏まずがあります。
このアーチが低下すると、足の内側を支える筋肉や腱に負担がかかりやすくなります。
その結果、外脛骨周辺に引っ張られる力が加わり、痛みにつながる場合があります。
なぜ外脛骨障害になるの?考えられる4つの原因
外脛骨障害は、生まれつきの骨の形だけで決まるものではありません。
もともと外脛骨がある方に、足の使い方や生活習慣などによる負担が重なることで、症状が現れることがあります。
後脛骨筋の働きによる負担
外脛骨障害を理解するうえで重要なのが「後脛骨筋(こうけいこつきん)」という筋肉です。
後脛骨筋は、ふくらはぎの奥から足首の内側を通り、足の内側にある舟状骨などにつながっています。
この筋肉には、土踏まずを支え、足のアーチを保つ役割があります。
しかし、歩行や運動などで後脛骨筋に繰り返し負担がかかると、その腱が付着する外脛骨周辺にも牽引力が加わります。
外脛骨と舟状骨のつながり方や形状によっては、この部分に負担が集中し、痛みや炎症が起こることがあります。
扁平足による足のアーチの低下
土踏まずが低くなる扁平足も、外脛骨障害に関係する要因の一つです。
足のアーチは、歩くときの衝撃を吸収し、体重を分散させる重要な役割を担っています。
ところが、アーチが低下すると足の内側に負担が集中しやすくなり、後脛骨筋にも余計な力がかかる場合があります。
特に、長時間の立ち仕事や歩く時間が長い方は、知らないうちに足の内側へ負担を蓄積させているかもしれません。
足に合わない靴による圧迫
靴選びも見逃せないポイントです。
例えば、次のような靴を日常的に履いていませんか?
つま先や足幅が窮屈な靴
足の内側が硬く、出っ張りに当たる靴
クッション性が少なく、歩行時の衝撃が大きい靴
サイズが合わず、靴の中で足が動いてしまう靴
こうした靴は、外脛骨周辺に直接刺激を与えたり、歩行時の足の動きを不安定にしたりすることがあります。
特に、足の形に合っていない靴を長時間履く習慣がある方は、一度見直してみましょう。
運動や歩行による繰り返しの負担
外脛骨障害は、運動量が急に増えたときにも起こりやすくなります。
例えば、普段あまり運動をしていなかった方が急にウォーキングを始めたり、旅行で長時間歩いたりすると、足の筋肉や腱に大きな負担がかかることがあります。
また、足首の捻挫などをきっかけに、それまで気にならなかった外脛骨周辺に痛みが出ることもあります。
大切なのは、運動そのものを避けることではなく、足の状態に合わせて負荷を調整することです。
外脛骨障害になりやすい人の特徴
外脛骨障害は、特に成長期の子どもやスポーツをする方に多く見られます。
一方で、大人になってから痛みが現れるケースもあります。
次のような特徴がある方は、足の状態を確認してみましょう。
土踏まずが低く、扁平足傾向がある
足の内側に骨の出っ張りがある
長時間の立ち仕事や歩行が多い
ウォーキングやランニングを習慣にしている
足に合わない靴を履くことが多い
過去に足首を捻挫したことがある
歩くと足の内側に体重がかかる感覚がある
特に女性の場合、パンプスや先の細い靴など、デザインを優先して靴を選ぶ機会もあるかもしれません。
ただし、外脛骨障害の原因は女性特有のものではなく、骨の形状や足のアーチ、運動量、歩行時の負担などが関係しています。
「昔から骨が出っ張っていたけれど、最近になって痛くなってきた」という方も、単なる年齢のせいと考えず、足の状態を確認することが大切です。
外脛骨障害を放置するとどうなる?
外脛骨があるからといって、必ず症状が悪化するわけではありません。
しかし、痛みがあるにもかかわらず、無理をして歩いたり運動を続けたりすると、外脛骨周辺への負担が積み重なり、痛みが長引く可能性があります。
また、痛みを避けるために無意識に足をかばうことで、反対側の足や膝、股関節などに負担が広がることも考えられます。
「少し痛いけれど歩けるから大丈夫」と我慢し続けるのではなく、痛みが続く場合は早めに整形外科で相談しましょう。
外脛骨の有無や形状は、レントゲン検査などで確認できます。痛みの原因が本当に外脛骨なのか、後脛骨筋腱など別の組織に問題がないかを確認することも大切です。
外脛骨障害の改善方法・日常生活で気をつけたいこと
外脛骨障害のケアでは、痛みのある部分だけでなく、足全体の負担を見直すことが大切です。
ここでは、日常生活で意識したいポイントをご紹介します。
足に負担をかけない靴を選ぶ
まずは、普段履いている靴を見直してみましょう。
外脛骨の出っ張りに直接当たらないことはもちろん、足幅や甲の高さが合っているかも重要です。
また、かかと部分が安定し、足が靴の中で大きく動かないものを選ぶこともポイントです。
足のアーチを支える機能があるインソールを活用することで、歩行時の負担を軽減できる場合もあります。
ただし、インソールは誰にでも同じものが合うわけではありません。足の形や痛みの状態に合わせて選びましょう。
痛みがあるときは運動量を調整する
痛みがある状態で、無理にウォーキングやランニングを続けるのは避けましょう。
まずは、痛みが強くなる動作や運動を控え、足への負担を減らすことが大切です。
痛みが落ち着いてきたら、専門家に相談しながら少しずつ活動量を戻していきましょう。
足指を動かす運動を取り入れる
足の指には、足のアーチを支えたり、歩行時のバランスを保ったりする役割があります。
痛みが落ち着いている場合は、足指を動かす運動を取り入れることも一つの方法です。
例えば、タオルギャザーという運動があります。
タオルギャザーの方法
① 床にタオルを広げます。
② 椅子に座り、足の裏をタオルの上に置きます。
③ 足の指を使って、タオルを少しずつ手前に引き寄せます。
④ 無理のない範囲で繰り返します。

足指や足裏の筋肉を使う練習になります。
ただし、運動によって足の内側に痛みが出る場合は中止してください。炎症が強い時期や痛みがある時期は、自己判断で運動を始めないようにしましょう。
足首やふくらはぎの柔軟性を見直す
ふくらはぎや足首の柔軟性が低下すると、歩行時の足の動きに影響することがあります。
そのため、足の状態に合わせてふくらはぎや足首の柔軟性を整えることも大切です。
ただし、外脛骨周辺に強い痛みがある場合は、無理に伸ばしたり、患部を強く揉んだりしないでください。
痛みが落ち着いてから、必要に応じて専門家の指導のもとで取り組みましょう。
整骨スタジオの外脛骨障害へのアプローチ
外脛骨障害による足の痛みを繰り返さないためには、痛みが出ている場所だけでなく、足の使い方や歩行時の負担を確認することも大切です。
整骨スタジオでは、足の状態を確認しながら、一人ひとりに合わせたケアを大切にしています。
歩行分析で足への負担を見える化
普段、自分がどのように歩いているかを意識したことはありますか?
足の内側に体重が集中していたり、左右で荷重のバランスが異なっていたりすると、特定の部位に負担がかかりやすくなります。
整骨スタジオでは、NECが開発したセンシングインソールデバイスを使用し、歩行時の荷重バランスや左右差、歩き方の傾向を確認します。
自分では気づきにくい歩行のクセを客観的に把握することで、足に負担がかかる原因を考える手がかりになります。
足のアーチを支えるインソールの提案
足のアーチは、歩行時の衝撃を吸収し、体重を分散するために重要な役割を担っています。
外脛骨周辺に負担がかかっている場合は、足の形や荷重バランスを確認したうえで、インソールによるサポートを検討します。
足の状態に合ったインソールを活用することで、足の内側に集中する負担を軽減することが期待できます。
足部の使い方を整える運動指導
足の筋肉や関節は、歩くたびに連動して働いています。
そのため、足指の使い方や足首の動き、足のアーチを支える筋肉の働きを確認することも重要です
整骨スタジオでは、現在の足の状態に合わせて、足指や足部の機能を整える運動を提案します。
足だけでなく身体全体のバランスを確認
足は身体を支える土台です。
歩行時の足の使い方が変わると、膝や股関節、骨盤などにも影響することがあります。
整骨スタジオでは、足だけに注目するのではなく、歩行や姿勢、身体全体のバランスを確認しながら、負担がかかりにくい身体づくりをサポートします。
※強い痛みや腫れがある場合、まずは整形外科で診断を受けることが大切です。整骨スタジオでのケアは、医療機関での診断や必要な治療に代わるものではありません。
まとめ|足の内側の出っ張りや痛みを我慢しないで
外脛骨障害は、足の内側にある余分な骨の周囲に負担がかかることで、痛みや炎症が起こる状態です。
もともと外脛骨があっても、痛みがなければ問題なく生活できる方も多くいます。
しかし、歩くと痛い、靴が当たると痛い、運動後に痛みが強くなるといった症状がある場合は、足に負担がかかっているサインかもしれません。
大切なのは、痛みのある部分だけを見るのではなく、足のアーチや筋肉の働き、歩き方、靴の選び方などを含めて見直すことです。
「足の内側の出っ張りが気になる」
「長時間歩くと足が痛くなる」
「旅行や買い物を思いきり楽しみたい」
そんな方は、痛みを我慢し続けず、まずは自分の足の状態を知ることから始めてみませんか?
これからも自分の足で快適に歩き続けるために、今の足の状態に目を向けてみましょう。



